手っ取り早く勉強したいな
本記事の内容
- オゾン層破壊と地球温暖化のメカニズムをわかりやすく解説
- フロン類の特徴
- 地球温暖化係数と地球温暖化への寄与度
- モントリオール議定書と京都議定書
Contents
オゾン層破壊についてわかりやすく解説
オゾン層の範囲は何が原因でオゾン層破壊が進み、どのように地球温暖化にかかわっていくのか見ていきましょう。
勉強のポイントはオゾン層破壊、地球温暖化ともに
ポイント
- メカニズム
- 原因物質の特徴
- 対策
を抑えればばっちりです。
温暖化係数などの頻出範囲はゴロで効率的に覚えましょう!
オゾン層はラジカルが原因で破壊
オゾン層は成層圏にあります。
生物に悪影響を与える紫外線(290nm以下)を吸収します。
そのため、オゾン層が破壊されると皮膚がんや白内障などの発症や、動植物の育成阻害などの影響が出てしまいます。
オゾン層が破壊されてできる、オゾンホールの形成が問題となっています。
オゾン層を破壊する原因物質の代表例がフロンです。
フロンによるオゾン層の破壊のメカニズムを見てみましょう
フロンが紫外線で分解されると塩素ラジカル(・Cl)が発生します。
この塩素ラジカルがオゾン層を破壊します。
塩素ラジカルはオゾン(O₃)と反応して一酸化塩素(ClO)になります。
さらに酸素原子と反応をすることでまた塩素ラジカルに戻ります。
この一連の反応を繰り返すことで塩素ラジカル1つで約1万個のオゾンが消費されるといわれてます。
オゾン層をめぐる歴史 モントリオール議定書
オゾン層を守るために制定されたのがモントリオール議定書です。
モントリオール議定書はオゾン層を破壊する恐れのある物質を特定、規制します。
特定フロンは、もともと冷却材やエアゾール剤として使用されていました。
しかしオゾン層の破壊が問題となり、代わりに代替フロンが使用されるようになります。
モントリオール議定書ではこれらフロン類の規制をしていますが、地球温暖化に影響することがわかりました。
温室効果ガスを規制するのが京都議定書です。これについては後述します。
まずはフロン類の特徴を見ていきます。
フロン類の特徴
特定フロン
特定フロンはCFC(クロロフルオロカーボン)を指します。
安定性が高く、分解されにくい
ヒトへの毒性低い→冷蔵庫やスプレーなどに使用
といった特徴があります。
しかし、紫外線が当たることでClラジカルが発生し、上述したような機序で、オゾン層を破壊します。
そのためモントリオール議定書により特定フロンやハロンの製造は禁止されています。
代替フロン
HCFC、HFC
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)とHFC(ハイドロフルオロカーボン)は代替フロンです。
これらは水素を含むことで、対流圏で、水分子から生じた・OHに分解されやすい特徴があります。
違いは
HCFCはClを含む→オゾン層の破壊作用があり
HFCはClがない→オゾン層破壊作用がない
ことです。
PFC
PFC(パーフルオロカーボン)も代替フロンです。
特徴は
FとCからのみ構成されClがないのでオゾン層の破壊作用がない
強い温室効果作用
またこれは余談ですがPFCは液体呼吸にも使われる物質です。
地球温暖化
メカニズム
地球温暖化のメカニズムは
温室効果ガス(CO₂など)の影響で宇宙への熱を放出しにくくなっていることが原因です。
通常は太陽からの光を、地表面から赤外線として宇宙に向けて放出してます。
その赤外線を温室効果ガスが一部を再び地表面に向けて放出することで適温を保っています。
しかし温室効果ガスが増えると宇宙への熱の放出がしにくくなり、地球温暖化が進みます。
京都議定書は温室効果ガスを規制
地球温暖化の対策として京都議定書があります。温室効果ガス(CO₂やメタンなど)の削減計画をさだめています。
モントリオール議定書がオゾン層の破壊物質を規制するのに対して、京都議定書は温室効果ガスを規制します。
地球温暖化係数は「フンコ」で覚える
地球温暖化係数は国家試験でも必須なので抑えましょう!
地球温暖化係数は単位濃度あたりの温暖化効果を示すものです。
SF₆>フロン>N₂O>CH₄>CO₂
覚え方は
フンコ
フ:SF₆、フロン(数字がついてSF₆のほうが大きい)
ン:N₂O
コ:CH₄、CO₂ (数字が大きい順)
地球温暖化への寄与度は
CO₂>CH₄>フロン>N₂O
です。
寄与度は大気中の濃度も考慮しているので、CO₂が寄与度では1番です。
CO₂が多いことから温暖化係数は低くても寄与度では1番となります。
寄与度の順番は地球温暖化係数のほぼ逆でフロンとN₂Oだけ順番が入れ替わってるで覚えてもいいです。
もしくは
コフン
で覚えてもOKです。
まとめ
ポイント
代替フロンはHを含むと分解されやすい。HFCはClを含まないのでオゾン破壊作用がない。
モントリオール議定書はオゾン層破壊物質を、京都議定書は温室効果ガスを規制
地球温暖化係数は「フンコ」で覚える