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マインドマップ薬学

食品添加物~保存料、防カビ剤、酸化防止、殺菌料編~

このページでは、食品添加物の色系(着色料、漂白剤など)以外のものをまとめています。

保存料

保存料は微生物の増殖を抑制して、保存性を高める添加物です。静菌、抗菌作用であって、殺菌作用ではないのに注意しましょう。

覚え方は
保存するフロッピーパラソルで安心
保存:保存料
フロッピー:プロピオン酸
パラ:パラオキシ安息香酸
ソル:ソルビン酸
で:デヒドロ酢酸Na
安:安息香酸
心(しん):ナイシン

 

酸型

保存料は酸型非乖離型に分類できます。
酸型は安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、デヒドロ酢酸Naが該当します。
酸型の特徴は酸性下では分子型となるので、微生物の細胞膜を通過しやすく、効果が高いことです。

 

逆に、アルカリ性ではイオン型が増えるので効果が減り、pHの影響を受けやすいです。
構造中にCOOHor酢酸があるのが特徴です。

 

構造の覚え方ですが、
そるびんさん(6文字)⇢炭素数6の不飽和脂肪酸

で紐付けましょう。

ほかは名前のとおりです。

 

非乖離型

非乖離型はパラオキシ安息香酸エステル類ナイシンです。酸型と違い、pHの影響lは受けにくいです。

パラオキシ安息香酸エステル類はRの部分につく構造で効力が変わってきます。炭素数の多いものほど脂溶性が高くなり、細胞膜も通過しやすいので効力が高くなります

 

防カビ剤

防カビ剤はその名の通り、カビによる腐敗防止で使用する添加物です。外国ではポストハーベスト農薬として使用されます。ポストハーベスト農薬は収穫後に使用する農薬のことですが、日本ではほとんど使用されません。

覚え方は

おじいちゃんカビ臭い
お:オルトフェニルフェノール
じ:ジフェニル
い:イマザリル
ち:チアベンダゾール
カビ:防カビ剤

 

防カビ剤の構造

マザリミダゾーが構造中にあるで覚えましょう。
チアベンダゾールチアゾールが構造中にあるで覚えましょう。

甘味料

甘味料は糖尿病や虫歯の予防目的で、砂糖の代用品として使用されます。

覚え方は
サッカーで汗かくトールさん、明日から暮らそう
サッカー:サッカリン
汗:アスパルテーム
トール:ソルビトール、キシリトール
明日:アセスルファームカリウム
暮らそう:スクラロース

 

人工甘味料

サッカリンはチューインガムにのみ使用される甘味料です。

アスパルテームはアスパラギン酸フェニルアラニンのメチルエステル体です。
アスパルテームはフェニルケトン脳症のヒトには避けたほうが良いです。理由は、フェニルケトン脳症では、フェニルアラニンを代謝できずに蓄積し、知的障害などの症状を生じるからです。

スクラロースはショ糖(スクロース)の水酸基が3つ塩基に置換されたものです。

 

天然甘味料

天然甘味料はキシリトール、ソルビトールがあります。特にキシリトールは、虫歯菌が代謝できない糖アルコールのため、虫歯菌の抑制効果があり、虫歯の予防効果があります。

ちなみに、スーパーなどに売っている某大手メーカーのキシリトールガムの推奨量は1日14粒です。1回2粒を7回噛むのが良いとされています。かなり多いですよね。

 

酸化防止剤

酸化防止剤は、色素の変色防止、油脂の酸化防止目的で使用します。

ゴロは

マジカルくうBE、金属くえん

マジカル:ラジカル補足剤
くう:没食子酸プロピル
B:BHA、BHT
E:ビタミンE(トコフェロール)
金属:金属封鎖剤(キレート)
く:クエン酸イソプロピル
えん:EDTA

還元剤

エリソルビン酸と、L-アスコルビン酸還元剤で変色、退色を防ぎます。

エリソルビン酸はL-アスコルビン酸の異性体(5位の炭素原子は不斉炭素)でより強い還元作用を持ちます。

ラジカル捕捉剤

ラジカル捕捉剤はペルオキシラジカルに水素を与えることで自身が酸化されてラジカルの連鎖反応を止めます。

キレート剤

FeやCuなどのヒドロペルオキシドの分解に関わる金属と錯体を作ります。

 

殺菌料

殺菌料は殺菌作用があり、食品の腐敗の原因となる微生物を死滅させる分、毒性も強くなります。
最終食品の完成前に分解or除去される必要があります。

次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)はカット野菜の殺菌に要されますが酸性条件下で効果が高くなります。

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