器官の構造と機能

リンパ系:免疫系の基礎!を分かりやすく解説【薬剤師国家試験】

 

リンパ系とは簡単に言えば免疫に関わる生体系です。

この記事ではリンパ系の大まかな概要をまとめます。
詳しい免疫応答(細胞性免疫や体液性免疫)は別の記事でまとめます。

リンパ組織とリンパ循環をマインドマップで整理していきましょう!

 

リンパ器官

リンパ器官は1次リンパ器官、2次リンパ器官に分けられます。

 

1次リンパ器官

1次リンパ器官はリンパ球の発生、分化、成熟の場です。

赤色骨髄胸腺が該当します。

成熟したリンパ球は血液循環によって2次リンパ器官へ行きます。

 

2次リンパ器官

2次リンパ器官は異物に対する免疫応答の場です。

リンパ節、脾臓、粘膜関連リンパ組織(パイエル板、扁桃)が2次リンパ器官です

 

リンパ循環

薬剤師国家試験 免疫 リンパ循環 流れ 高内皮細静脈

 

リンパ液

リンパ液の循環を理解するにはリンパ液について知っておきましょう。

毛細血管からは液成分が漏れ出ています。

この液は細胞間を満たす間質液となります。
間質液がよくわからない人はこちらをチェック!

 

間質液は血管に16Lほど回収され、リンパ管に2~4Lほど入っていきます。

このリンパ管に入った間質液をリンパ液と言います。

リンパ液には免疫応答に関与するリンパ球が多く含まれています。

 

リンパ管

リンパ管は静脈と同様にリンパ液の逆流を防ぐために弁が付いています。

リンパ液は毛細リンパ管に入り、リンパ管へと移動します。

 

リンパ節

 リンパ管の合流途中にはリンパ節が散在します。

リンパ節には免疫細胞(リンパ球や樹状細胞、マクロファージなど)があつまっており、リンパ液の不要なものを除去するフィルターの役割があります。

また、免疫に関連するγ-グロブリンを作り出し全身に送ります。

 

高内皮細静脈

リンパ球は白血球の1種で細胞性免疫、体液性免疫に関わります。

リンパ球は高内皮細静脈という内皮細胞で囲まれた特殊な通路を使って血管からリンパ節へ移動することができます。

 

胸管と右リンパ本幹

 全身のリンパ液は一度、胸管右リンパ本管のどちらかに集められます。

胸管には下半身と左上半身のリンパ液が入ります(全体の3/4)

右リンパ本管には右上半身のリンパ液が流入します(全体の1/4)

 

どちらも左右の静脈角(内頸静脈と鎖骨下静脈の接合部)にそれぞれ流入して血液に戻ります。

 

まとめ

ポイント

  • 1次リンパ器官はリンパ球を作り、2次リンパ器官は免疫応答の場
  • リンパ循環はリンパ液がリンパ管、リンパ節、リンパ本幹を経由して血管内に戻る
  • 全身のリンパ液は胸管か右リンパ本幹に集められる

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