この記事では女性ホルモンの作用と周期を簡単に説明します。
エストロゲンとプロゲステロンの働き、ホルモン量の変化がポイントですよ!
卵胞ホルモン
卵胞ホルモンは複数あります。
主要ものに
- エストラジオール
- エストロン
- エストリオール
があります。
エストロゲンの活性の強さは
エストラジオールの活性が一番強いと押さえておきましょう
卵胞ホルモンは卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の刺激を受けて、成熟卵胞で産生されます。
黄体からも分泌されます。
作用は
- 女性器(子宮、膣、卵管、乳腺)の発育促進
- 子宮内膜の増殖作用
- 骨吸収抑制
- オキシトシンに対する子宮筋の感受性増大
妊娠末期になるとプロゲステロンよりも分泌量が増え、子宮筋に対するオキシトシンの感受性が上がります。これにより陣痛を誘発します。
黄体ホルモン
黄体ホルモン(プロゲステロン)は黄体から分泌されます。
妊娠時には妊娠黄体、胎盤からも分泌されて妊娠の維持に関わります。
黄体ホルモンには子宮内膜を増殖期から分泌期に移す作用があります。
また排卵後の基礎体温の上昇をします。
エストロゲンとは逆にオキシトシンに対する感受性が低下します。これにより子宮筋を安定化して流産を防ぎます。
月経周期
性周期は約28日で1周期と考えることが多いです。
月経周期は
- 増殖期:子宮内膜が厚くなる
- 分泌期:妊娠準備のためフカフカのベッド状になる
- 月経期:内膜が剥がれ落ちる
の3つの時期を繰り返します。
増殖期
FSHの刺激で原子卵胞から成熟卵胞へ変化します。成熟卵胞からはエストロゲンが産生されます。
このエストロゲンにより子宮内膜の細胞が増えて厚くなっていきます。
エストロゲンの分泌は卵胞期の終わりに急上昇します。
分泌期
増殖期のエストロゲンの増加を受けて、急激なLHの分泌増加が起こります。これをLHサージといいます。
LHは排卵を誘発します。
エストロゲンと共に黄体ホルモンが産生され、子宮内膜は妊娠の準備のためにフカフカのベッド状になります。
またプロゲステロンの作用により基礎体温が上がります。
月経期
妊娠が成立しないとエストロゲンとプロゲステロンの分泌がへります。
分泌期の厚い状態を保てなくなり、内膜が剥がれ落ちて月経血として体外に排出されます。
これが云わゆる生理です。
まとめ
ポイント
- エストロゲンの活性の強さはエストラジオール>エストロン>エストリオール
- 月経周期は増殖期、分泌期、月経期の3つで約28日で1周期
- 排卵のためにLHサージが起こる