食中毒

カビ毒の自然毒を分かりやすく解説【薬剤師国家試験対策】

今回はカビ毒についてまとめます。

食中毒 カビ毒 増殖機構

カビ毒はマイコトキシンといい、カビが作る二次性代謝物です。炭水化物が多い植物性食品で増殖しやすいです。

このマイコトキシンは耐熱性で、加熱によりカビが死滅しても、食品中に残ってしまいます。

そのため、特定のマイコトキシンはある食品中にどれくらい残ってもいいかという基準値がもうけらています。

 

マイコトキシンには種類があります。

ペニシリンで明日にはふさふさ、グラビアも

  • ペニシリン:ペニシリニウム属
  • 明日:アスペルギルス属
  • ふさふさ:フサリウム
  • グラビア:クラビセプス属

各族のゴロもまとめてるので、これは無理に覚えなくてもいいと思います。

 

スペルギルス族

カビ毒 食中毒 アフラトキシン

アスペルギルス族のマイコトキシンをゴロで押さえましょう。

明日、缶の油、すてておくれ

  • 明日:アスペルギルス族
  • 缶:肝がん
  • 油:アフラトキシン
  • 捨てて:ステリグマトシスチン
  • おくれ:オクラトキシン

メインはアフラトキシンです。Aspergillus flavusという菌が産生するのでアフラトキシンと命名され、ピーナッツに発生しました。

アフラトキシンはB1 、G2など種類がありますが合わせて総アフラトキシンと呼びます。強力な発がん性を持ち、肝がんを引き起こします。

詳しいことは化学物質による発がんのところでまとめるつもりですが、P450によりエポキシ化を受け発がん性を示します。

検出にはHPLCと蛍光検出器を使用します。

2008年にアフラトキシンとメタミドホスに汚染された事故米が食用として流通してしまう事件が有り、話題になりました。

ペニシリニウム属

キーワードはゴロで押さえましょう。

ぱぱ、ペニシリンでしっとりじんじんする。

  • ぱぱ:パツリンりんごュース神経障害
  • ペニシリン:ペニシリウム族
  • しっとり:シトリニン
  • じんじん:腎障害

です。

 

パツリンはほとんどしりとり形式でキーワードを覚えましょう。りんごジュースがパツリンにより汚染されやすく神経障害を起こします。

シトリニンは米に見られ、汚染されると変色して黄変米となります。これを摂取することで腎障害を生じます。

 

フサリウム属

ふざけてレバニラ食ったぞう

  • ふざけて:フサリウム
  • レバニラ:ニバレノール
  • ぞう:造血機能

ニバレノール、デオキシニバレノールはともに造血障害免疫機能抑制を生じます。デオキシニバレノールには期麦に対して残留基準を設けてあります。

クラビセプス属

チカチカ、LEDでクラクラ

  • チカチカ:知覚障害
  • LED:エルゴタミン、エルゴメトリン
  • クラクラ:クラビセプス

エルゴタミンは知覚障害や子宮平滑筋収縮を起こします。偏頭痛の薬として使用されていますが、このカビが由来です。

 

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