呼吸器系では呼吸興奮薬、鎮咳去痰薬、気管支喘息を扱います。言うまでもなく気管支喘息が呼吸器系のメインどころです。
しかし、今回扱う呼吸興奮薬、鎮咳去痰薬もかなり出ますのでゴロ暗記でスカッと終わらせましょう!
鎮咳去痰薬
鎮咳薬
ゴロ:モジコでスカッとちびでも暗記
作用機序は全て延髄の咳中枢の抑制なのであまり聞かれません。
鎮咳薬で聞かれることは、以下の2点です。
- 麻薬性か非麻薬性か
- 鎮咳作用の強さ
麻薬
麻薬・非麻薬では、麻薬性のほうが効果が強いです。
麻薬性の薬はゴロ前半部の「モジコ」(モルヒネ、ジヒドロコデイン、コデイン)の部分で、強さも モ>ジ>コ の順です。
非麻薬
薬はゴロの後半部 「~でスカッとちびでも暗記」の部分です。
(デキストロメトルファン、ノスカピン、チペピジン)
非麻薬の中で効果が一番高いのがデキストロメトルファンになります。
+αの知識として、チペピジンには気管支の分泌液分泌作用があり去痰作用があります。チペピジンの「ぺッ」って痰を吐くところをイメージしてみてください。
去痰薬
去痰のやり方は2つあります。
- 気道の滑りを良くする
- 痰のネバネバを少なくする
1.では石鹸水を気道の壁に塗ってヌルヌルにして痰を出します。このヌルヌルの成分がサーファクタントと呼ばれる物質で、肺の表面をおおっている界面活性物質です。あながち石鹸水のイメージはあっています。
サーファクタントの分泌を促進する薬がブロムヘキシンとその活性代謝物のアンブロキソールです。これらは桜のエキスの成分でエグみがあります。エグみで「オエッ」っとなって出やすくなりそうですよね。
覚え方は、桜→チェリーブロッサム→ブロムヘキシン、アンブロキソールで覚えてみてください。
2.の痰のネバネバを少なくするやり方は、痰の構成物質のムコ多糖のS-S結合を切り離す薬が
アセチルシステインとエチルシステインです。システインはSH基を持っているのでそれを使ってムコ多糖S-S結合を切り離して粘土を下げます。
ここで、よく引っ掛けで出題されるのがカルボシステインです。システインとついているにもかかわらず、この薬は構造中にSH基がありません。ではどうやって粘土を下げるかというと、痰の構成成分を調整し痰をサラサラにして出しやすくします。
呼吸興奮薬
呼吸興奮薬は、麻薬や睡眠薬などで呼吸が低下してしまった時に使われます。
- BZ(ベンゾジアゼピン)系対策
BZ系にはフルマゼニルというBZ受容体と競合拮抗する解毒薬があります。フルマゼニルは、厳密にはBZ系ではないゾピクロンにも使えます。 - 麻薬対策
麻薬中毒にもナロキソン、レバノルファンというオピオイド受容体の拮抗薬があります。 - その他
延髄呼吸中枢を刺激するジモルホラミンと末梢の化学受容器を刺激するドキサプラムがあります。
フルマゼニルやナロキソンなどはBZ系と麻薬のときにも出てくるので馴染みがあるんですが、ジモルホラミンとドキサプラムって後で復習してみると出てこないんですよね。
そこで頑張ってゴロを作って覚えたので紹介しておきます。
元ネタを知らなかったらすみません。 マンガ銀魂の新八が好きなアイドルに寺門通(てらかどつう)っていうキャラクターが出てきます。 寺門の音読みでジモン→ジモルホラミン アイドルにドキドキするためドキサプラム で覚えてみてください。