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すべての道はクエン酸回路に続く【ゴロで分かりやすく解説】

薬学生
とりあえず勉強したいけど訳ワカランから手っ取り早く知りたい! 国家試験ではどこが大切? どうやって覚えればいいかな?

こんなお悩みを解決します。

本記事の内容

そもそもクエン酸回路って

国家試験で大切なポイントを押さえながら各反応を解説

重要ポイントの覚え方

すべての道はクエン酸回路に続いてる

「解糖系→クエン酸回路→電子伝達系」の1連の流れの2番目の段階です。

解糖系と同様に,電子伝達系で大量のATPをGETするための準備段階です。

 

クエン酸回路は脂質同化や、アミノ酸代謝など他の生合成経路とも関連しておりハブ的な役割をしてます。

すべての道(糖、脂肪酸、アミノ酸)はクエン酸回路につながっていることを頭に入れておくと今後の勉強がスムーズになります。

β酸化やアミノ酸代謝とのつながりは別のページでまとめる予定です。

それでは、クエン酸回路自体の解説をします。

クエン酸回路はアセチルCoA+オキサロ酢酸からはじまる

覚えるべきポイントは3つ

ミトコンドリアのマトリックス内で起きる

不可逆反応

クエン酸回路1周で3NADH、FADH₂、2CO₂とGTP(ATP)ができる

それでは上の3つのポイントを中心に個別の反応を見ていきましょう。

 

①アセチルCoA+オキサロ酢酸→クエン酸

クエン酸回路の最初の反応は、
「オキサロ酢酸とアセチルCoAからクエン酸」

を作る反応です。

 

不可逆反応が重要です。

クエン酸シンターゼ(縮合酵素)が触媒し、縮合反応により新しいC-C結合ができます。

この反応でC4→C6となります。

 

②クエン酸→イソクエン酸

2番目の反応はクエン酸→イソクエン酸です。

アコニターゼという酵素が異性化(別の分子に変化)を起こします。

変換時の中間体がcis-アコニット酸なのでアコニターゼなんだなーと想像できますね。

③イソクエン酸→α-ケトグルタル酸

クエン酸回路には2つの酸化的脱炭酸反応がありますが、その最初の反応です。

ポイントは不可逆反応とNADH、CO2の生成です。

イソクエン酸デヒドロゲナーゼにより触媒されます。

 

C6→C5へと変化し、Cが1つなくなります。
C6に戻るための材料がなくなるので,元に戻れない(不可逆)とおぼえましょう。

④α-ケトグルタル酸→スクシニルCoA

 ここのポイントも不可逆反応、NADH、CO₂の生成です。

α-ケトグルタル酸→スクシニルCoAでは2つ目の酸化的脱炭酸反応が起こります。

 

③イソクエン酸→α-ケトグルタル酸の反応と同じで

 

C5→C4へと変化し、Cが1つなくなります。
これも材料が消えるので戻れないとおぼえましょう。

 

⑤スクシニルCoA→コハク酸

スクシニルCoA→コハク酸の反応で重要なのはATPが産生されることです。

ここで働くのがスクシニルCoAシンテターゼです。

 

シンテターゼも共有結合を形成する酵素です。
①の反応で出てきたシンターゼも共有結合を作る酵素ですが、違いは

シンターゼ→反応にATPを要求せずに新しい共有結合作る

シンテターゼ→ATPが必要

です。

この反応ではコハク酸になる過程でGDPがリン酸化されてGTPになります。
できたGTPはヌクレオシド二リン酸キナーゼによりリン酸基をADPにうつしてGDPとATPを生成します。

結果としてATPが生成されます。

⑥コハク酸→フマル酸

ポイントはFADH₂の生成と、コハク酸デヒドロゲナーゼがミトコンドリアの内膜にいることです。

クエン酸回路の他の酵素はミトコンドリアのマトリックス内に存在してます。

コハク酸デヒドロゲナーゼだけ内膜なので注意です。

ここだけFADH₂なのも注意しましょう!

⑦フマル酸→リンゴ酸

フマル酸→リンゴ酸はフマラーゼにより触媒される水和反応です。

⑧リンゴ酸→オキサロ酢酸

最後の反応で、オキサロ酢酸に戻ります。

ポイントはNADHの生成です。

できたオキサロ酢酸はまたアセチルCoAと反応して回路が動き出します。

 

覚えるべきポイントは生成物と不可逆反応の場所

細かく見てきましたが、覚えるべきポイントは

不可逆反応、NADH、FADH、ATP( GTP)の産生、CO₂の発生場所です。

覚え方は「オクイアスコ不倫」

浮気現場を見つけた人のイラスト(男性)

全体の流れはゴロ

オクイアスコ不倫

オ:オキサロ酢酸
ク:クエン酸
イ:イソクエン酸
ア:α-ケトグルタル酸
ス:スクシニルCoA
コ:コハク酸
不:フマル酸
倫:リンゴ酸

で覚えましょう。

不可逆反応とCO₂の発生の覚え方

不可逆反応は3箇所あります。

愛は不可逆(アとイから始まる反応)

で覚えましょう。

セチルCoA+オキサロ酢酸→クエン酸
ソクエン酸→α-ケトグルタル酸
α-ケトグルタル酸→スクシニルCoA

③④の反応はCO₂が出ていくので、炭素がC6→C5→C4と減って行きます。

材料が出ていってしまうのに、またC4→C5と戻すのは無理なのでCO2が生成する反応は不可逆です。

NADHとFADH₂、ATPの生成

NADHができる場所はCO₂が発生する場所(③④)と最後の反応(⑧)です。

 

FADH₂ができる場所は
⑥コク酸→マル酸でF→は行が入ってるで紐付けましょう。

ATPの産生場所はスクシニルCoAATP繋がりでおぼえましょう!

 

まとめ

まとめ

クエン酸回路はミトコンドリアのマトリックス内で起きる

FADは内膜に固有

クエン酸回路1周で3NADHとFADH₂、GTP(ATP)ができる

 

次は電子伝達系を見ていきましょう!

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