細胞の構造と機能

細胞周期を図とゴロでわかりやすく解説【薬剤師国家試験】

細胞周期は4つの期からなる

勉強のポイント

細胞周期は結構聞かれますが、覚えることが多くないのでサクッと学習しましょう!

ポイント

  • 細胞周期と各期の役割
  • チェックポイントの場所
  • p 53の働き

を抑えればOK!

 

それぞれの期の役割

まずはよく見る細胞周期の図を見ながら各機の役割を押さえます。

G1期

まず細胞周期には細胞分裂するための準備期間である細胞間期(G1、S、G2期)分裂期(M期)の2つがあります。
細胞周期のスタートがG1期になります。

次のS期で複製が起こるので、DNAに損傷があるとまずい。その為チェックポイントを設置し、DNAの損傷がないかチェックしています。

DNA損傷があった場合には

DNA損傷
P53活性
⇨p 21タンパク(阻害因子)産生
⇨サイクリン複合体に結合
⇨不活性化
→進行止める(G1期にとどまる)

という流れになります。

DNAを修復するための時間稼ぎになっています。

損傷がひどく、DNAが治せない場合にはp53がアポトーシス(細胞死)誘導します。

G1/Sチェックポイントについてはもう少し後述します。

 

余談となりますが、細胞周期を勉強してると、S、M期の役割とチェックポイントが注目されがちです。

G1はチェックポイントがあるくらいの認識だと思いますが、G1期は細胞の運命を決める重要な場でもあります。

G1期の細胞には4つのルートがあります。

  • Sに進む(細胞周期をもう一周してくる!)
  • G1にとどまる(条件整うまで待機!)
  • G0に進む(しばらく休んでますー)
  • 最終分化(もう分裂はしなくていいや)

です。

G1にとどまると言うのは↑で説明した『DNA損傷が見つかりチェックポイントで引っ掛かっている』状態です。

 

最終分化はこの後説明する細胞周期制御系が完全に解体され、永久に分裂を止めます。神経細胞や筋細胞で見られます。

 

G0期はまだ細胞周期制御系が生きています。細胞周期から一度離脱して休んでいますが必要に応じて分列することができます。

 

肝細胞はG0期にあり、肝細胞が傷害を受けると増殖することができます。

 

S期

G1/S期チェックポイントを通過した細胞はS期で複製されます。

S期は複製期でDNAが2倍になります。

「S=synthesis」

のことでそのまま英語で複製なので覚えやすいです。

 

G2期

G2期では、次のM期(分裂期)に向けての準備がおこなれます。

S期でのDNA複製に問題があった場合に、不完全なままDNAが分離してしまわないようにここでもチェックポイントが働きます。

ここのG2/Mチェックポイントの働きは後述します。

 

M期

G2/M期を通過したらM期で細胞分裂が行われます。

細胞分裂の仕組みについては、また別の記事にまとめます。

これで細胞周期を一周したことになります。

 

細胞周期の覚え方は「複製ブーム」

ごろを使わなくても、細胞周期は

複製(S=synthesis)⇨分裂(M=Mitosis)

でその間を埋める(G=gap スキマ)的な感じで覚えやすいです。

英語が苦手な人は『複製ブーム』のごろでいきましょう

複:複製
製(せい):S
ブー:分裂
ム:M

 

細胞周期調節系はCDKとサイクリン

細胞周期を調節するのに重要なのが、

  • サイクリン依存性キナーゼ(CDK)
  • サイクリン

です。

サイクリン依存性キナーゼ(CDK)はサイクリンと結合すると活性し、細胞周期を進めていきます。

これを利用してチェックポイントでは必要に応じて細胞周期を停めています。

国試で覚えるべきチェックポイントの特徴を見ていきます。

 

チェックポイントは2箇所抑える

すでにG1/Sチェックポイントと、G2/Mチェックポイントの2箇所あるのは確認しました。

それぞれのチェックポイントがどのように働いているか見ていきます。

 

G1/Sチェックポイント

ここでの主役はp53です。

p53は

  • 細胞周期の停止
  • アポトーシス誘導

という重要な役割があります。

国家試験的には↑の2つの働きがあるさえ抑えればOKです。
補足的にp53の細胞周期の停止の機構を見ていきます。

 

DNAの損傷がP53 をリン酸化することで安定化させます。安定化したp 53はP21というCDK阻害タンパクの転写、翻訳を促進。

G1/S -CDK、S -CDK(サイクリンとCDKの複合体)に結合して不活性化し、細胞周期をG1で止めます。

p53はがん抑制遺伝子の産物です。ヒトのがんの約半分はp53遺伝子が変異しています。このことからも、P53が働かないとチェックポイントがうまく機能せず、がんが進行しやすいのがわかります。

 

G2/Mチェックポイント

ここでもサイクリンとCDKが出てきます。ここでの細かい機構も覚える必要はありませんが、サイクリンとCDKがどのように関わっているか理解するのに少し解説します。

M-CDK複合体は形成されるとすぐにリン酸化され、不活性化されます。細胞周期を進めるには、Cdc 25という活性化タンパクホスファターゼによりリン酸基を取る必要があります。

DNAにエラーがあると、Cdc25(活性化ホスファターゼ)が阻害されリン酸基を除去することができず、M-CDKは不活性なままのため、M期ヘの進行を止めることができます。逆に、エラーがなくCdc25がちゃんと作用するとM期に移行できます。

 

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