
こんな人、多いのではないでしょうか??
この記事ではpD2、pA₂、pD’₂の意味と味方をわかりやすく解説します。
必須問題で頻出の範囲なので、この記事で2点は確実に得点できるのではないでしょうか笑
本記事の内容
- 安全域:LD₅₀/ED₅₀の意味
- pD2、pA₂、pD’₂の違い
Contents
安全域はLD₅₀とED₅₀が大切
安全域とは、"致死量と効果の出る量"の比のことです。
使いやすい薬とは、たくさん使っても死なず、ちょっとの量で効果が出る薬です。
ここでいう致死量とはLD50(リーサル ドーズ)で50%が死ぬ量です。
効果の出る量はED50(エフェクティブ ドーズ)で表され、50%の人に効果の出る量のことです。
安全域=LD₅₀/ED₅₀
で定義されます。
下の図のように用量を対数で横軸、反応率を縦軸に取ったものと用量-反応曲線と言います。
LD₅₀とED₅₀はそれぞれ図のようになります。
使いやすい薬は、LD50が大きく、ED50が小さい薬で、安全域の値は大きくなります。
薬の強さの指標:-log「反応/濃度」
薬自体の強さ(EDの小ささ)と阻害薬の強さは
- pD2
- pA2
- pD2'
という3つの指標を扱います
pはpHのpと同じで-logのことです。
3つの指標は負の対数で表されています。
値が大きいほど、低い濃度で効くということなので強い薬となります。
薬の強さ pD2
pD2は、「どれくらいちょっとで効くの?」ということを表している指標です。
最大反応の50%を引き出す、モル濃度の負の対数です。
pD2値が2(0.01mol/L)の薬のアと、pD2値が1(0.1mol/L)の薬イではアの方が少ない量で効いているので強い薬になります。
阻害薬の強さ pA2、 pD2'
受容体の阻害の方法には競合阻害と非競合阻害があります。
競合阻害薬の強さの指標がpA2,非競合阻害の指標がpD2'になります。
競合阻害 pA2 ゴロ: アツい戦い
酵素と基質の関係は鍵と鍵穴の関係と言われますが、
競合阻害の場合、同じ穴を奪い合います。
これは基質と競合阻害薬の濃度の違いで穴の占有が起きるので、阻害薬を入れても、基質が十分あれば100%の反応を起こせます。
pA2値は、競合阻害薬を入れていき50%の反応を起こす競合阻害薬の濃度の-logです。
競合阻害の力が強いほどちょっとの量で50%に抑えられるので、強い競合阻害薬になります。
非競合阻害 ゴロ:ダッシュは卑怯('は非競)
非競合阻害は、鍵穴の形を変えて酵素と基質を阻害します。
そのため100%反応は基質をいくら入れても起きなくなります。
pD2'値は最大反応を50%に抑えるのに使った非競合阻害薬の濃度の-logです。
これもちょっとの量で50%になるほど強い非競合阻害薬なのでpD2'値は大きくなります。
まとめ
ポイント
- 安全域はLD₅₀/ED₅₀で大きいほど使いやすい薬
- pD2は薬の強さ、pA2、pD2'は阻害作用の強さ
- pD2、pA2、pD2'は負の対数で示す→大きいほど少ない濃度で効果がある
必須問題でよく問われますが、定義さえ知っておけば解けます。確実に点につなげましょう!!