血液のがんの勉強法:まずは問題ケ所の見きわめを!
血液は体中にありますが、血液の癌はどこに問題が起きているのかを見極めましょう。
今回扱う悪性リンパ腫と多発性骨髄腫は、血液細胞が出来上がる前の部分でがん化が起きています。
一方、白血病は血液を作る工場:「骨髄」の造血幹細胞が癌化しています。
問題箇所がわかったら次は
何が起きるか、症状に結び付けられます。
Contents
多発性骨髄腫は形質細胞が癌化
形質細胞はそもそも、免疫グロブリン(抗体)を出して体を守ってくれる細胞でした。
ガン化した形質細胞の主な作用は二つです。
- 免疫グロブリンもどきのMタンパクをどんどん出す
赤血球が銭のように連なった赤血球連銭を形成→貧血、腎障害 - 破骨細胞を活性化させる因子を出し破骨細胞活性化
病的骨折、骨抜き打ち像(X線検査)
治療
通常はメラルファンを投与しますが、国試でよく聞かれるのは、再発難治性の治療です。
- 再発難治性の場合は
ボルテゾミブ+ステロイド+サリドマイド系(サリドマイド、レナリドミド)
を用います。
- 造血幹細胞移植をする場合
サリドマイド系が有用です。
悪性リンパ腫
B、T細胞が腫瘍化し腫瘤を作ります。
そのため、分布は基本的にリンパ節です。
(例外的に、ピロリが関与し胃に限局してる場合もあります。)
分類
ホジキンと非ホジキンリンパ腫に分類され、9割以上は非ホジキンリンパ腫でB細胞のガンです。
治療
国試では非ホジキンリンパ腫について聞かれます。
R−CHOP療法を覚えておきましょう。
R:リツキシマブ→CD20抗原+のB細胞性非ホジに
C:シクロホスファミド
H:ドキソルビシン→心毒性に注意、生涯投与量あり (別名ハイドロキシダウノルビシンのH)
O:ビンクリスチン(商品名オンコビンなのでO)
P:プレドニゾロン