血液の癌 がんの病態

成人T細胞白血病 ATLは実は悪性リンパ腫【薬剤師国家試験】

がん化する場所

成人T細胞白血病はここでは白血病として扱ってますが、どうやら実は悪性リンパ腫(非ホジキンのT細胞型)の特殊型らしいです。まぁそんなことは国試には出ませんが、それを知っておくと、がん化する場所や症状はイメージつきやすいですよね。
参照:新潟県立がんセンター新潟病院

障害が起きる場所は↓の青で囲った部分です。

成人T細胞白血病 ATL 障害 場所

原因はウイルス

ATLの原因はレトロウイルスです。母乳などから感染し、50年ほどの潜伏期間と他の遺伝子異常が重なって発症します。

レトロウイルスはRNA逆転写酵素を持っているので自分のRNAをDNAに換え、宿主のDNAに組み込み、時を待ちます。

成人T細胞白血病 ATL 原因 発症 機序

症状

  • T細胞ががん化して増え、リンパ節に溜まって腫れが出ます。
    これも悪性リンパ腫と同じ症状ですね。
  • パラトルモン類似物質を分泌
    パラトルモンは血中のCa濃度をあげるホルモンなので高Ca血症になります

診断

診断は花弁様の核が顕微鏡で見られます

通常は、シタラビンなど多剤併用化学療法が行われますが、そこの中身は国試では聞かれません。

再発・難治性の場合に抗CCR4抗体のモガムリズマブが使われます。

90%のATL患者はCCR4陽性です。CCR4陽性の場合に使用され治療成績が向上しています。

余裕のある方は覚えてみてください。

 

 

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