代謝系疾患

糖尿病 後半(経口糖尿病治療薬)【薬剤師国家試験】

 

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薬の作用点

糖尿病治療薬の全体像 一覧 機序

 

糖尿病治療薬の全体像

糖尿病治療薬は作用点がたくさんあるので、動画でぱぱっと解説しました。全体像を把握するときにお使いください。

糖尿病治療薬を大きく分けると、

  • 吸収や排泄に効く薬(ADMEに対して)
    吸収阻害にαグルコシダーゼ阻害
    排泄促進にSGLT2阻害
  • インスリン分泌を増やす薬
    インクレチン系、SU剤など
  • インスリンの効果を改善する薬
    ピオグリタゾン、ビグアナイド系など

以上の3つに分けられます。

勉強のポイントは、全体像を把握した後に各系統の薬の語尾を覚えて「この薬はどこに効く薬か」がわかるようになることです。

糖の吸収抑制

αグルコシダーゼ阻害薬:吸収阻害

ボグリボース、ミグリトール、アカルボースを覚えましょう。

二糖類からグルコースに分解する酵素(αグルコシダーゼ)を阻害して糖の吸収を抑えます。

吸収を抑えるので、食べる前に服用してαグルコシダーゼを阻害しておく必要があります。なので食直前に服用です。

副作用に膨満感、放屁があります。

SGLT2阻害薬:糖の排泄促進

語尾に「~グリフロジン」がつきます。イプラグリフロジンなどです。
覚え方は「フロじゃおしっこしちゃダメ」です。

尿細管での再吸収を抑えて糖を尿から排出します。

副作用は、

  • 尿中に糖分が増えるので、尿路感染症にかかりやすくなります。
  • 尿の浸透圧が上がるため尿量が多くなり口渇、脱水に繋がります。

インスリン分泌アップ系

図の左上、Kチャネルを閉じて脱分極→インスリン分泌を促します。

SU剤

SU受容体に作用し、K⁺チャネルを閉じて脱分極しやすくします。

第一世代の薬は

  • トルブタミド
  • アセトヘキサミド
  • クロルプロパミド

の3つを覚えてください。第二、三世代よりは頻出ではないのと名前に法則性がないので忘れやすいです。

第二、第三世代の薬は
ゴロ「メロン弁当くらっていろう」で用量と一緒に覚えましょう。実務でよく聞かれます。

糖尿病 ゴロ SU剤

第二世代がグリベンクラミド、グリクラジド、

第三世代がグリメピリドです。
グリメピリドはインスリン抵抗性を改善する作用もあります。

副作用は、体重増加があります。
インスリンを分泌すると血糖を細胞が取り込むので、皮肉なことに太ります

速効型

厳密*にはSU剤ではないですが、SU受容体に作用します。
(*化学構造にスルホニル構造がない)

ナテグリニド、ミチグリニドを覚えましょう。「~グリニド」が語尾に付きます。
覚え方は、「ニドneed→必要なときにすぐにインスリン出してくれる→速効型

インクレチン系

インクレチンは消化管ホルモンで、食事を摂ると分泌され、cAMP↑を介してインスリンの分泌を増やします。

食事を摂るとインクレチンが分泌されてインスリン分泌を増やすので、血糖依存的にインスリンを分泌します。
(プラスαの知識として、血糖を上げるグルカゴンの分泌も抑制します。)

なので、低血糖になりにくい性質があります。
血糖依存的というのは、糖分が入ってきたときだけインスリン分泌を増加させるという意味です。

DPP4阻害薬

DPP4はインクレチンを分解する酵素です。分解酵素のDPP4を阻害することでインクレチンを増やします。

薬はアログリプチン、シタグリプチンなど「~グリプチン」が語尾に付きます。
覚え方は、「ッチンリンはPが2つ」です。DPP4もP(プ)が2つつくのでそれに引っ掛けて覚えましょう。

GLP-1刺激薬

GLP-1はDPP4に分解されにくくしたインクレチンです。これも血糖依存的にインスリンを分泌促進します。

薬はリラグルチドなど、「~グルチド」が語尾に付きます。
覚え方は、「ょーいいタイミングでインスリンを分泌!」です。(血糖上がったときにしか作用しないので。)

インスリン抵抗性改善薬

インスリン抵抗性とは、インスリンが分泌されても、筋肉などの組織の方でインスリンを受け取れず利用できない状態です。

原因は、大型化した脂肪細胞がTNFαを出してインスリン受容体を破壊してしまうからです。

グリメピリドはSU剤のところで出てきたので他のインスリン抵抗性改善薬をみていきます。

ピオグリタゾン

ピオグリタゾンはピ(P)オグ(γ)リタゾンです。PPARγを刺激してインスリン抵抗性を改善します。

作用点はちょっとややこしいので、全体像のアニメーションの右上か、動画を見てください。

副作用として、心不全があります。イエローレターも出されているので実務の分野でも頻出です。

ピオグリタゾン 心不全 ゴロ

ピオグリタゾンなので、「ピヨコ ぴよぴよ」でこの絵を思い出しましょう。ひよこなので黄色いです。
→心臓→心不全の副作用です。

ビグアナイド系

薬は、メトホルミンとブホルミンがあります。

AMPキナーゼを刺激して糖新生をストップさせます。また、糖の利用も促進します。

SU剤と違い、糖を取り込むのではなく使う方向に仕向けて血糖を下げるので体重増加はみられません。

逆に、糖の利用が促進するため、好気的解糖系がパンクして嫌気的解糖系が動き、乳酸アシドーシスを起こす副作用があります。

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