感染症

抗真菌薬を分かりやすく解説【薬剤師国家試験】

 

抗真菌薬は、作用点も薬の種類も少ないのでちゃちゃっと終わらせましょう。
薬と作用点が少ない理由は、真菌と人間は共に真核生物で、細菌と違いそこまで大きな違いがないからです。
下の図をかけるようになれば抗真菌薬はそれで完成です。抗真菌薬 作用機序 全体像 ゴロ

細胞膜合成阻害薬

メインの作用点はは細胞膜の合成阻害です。これは真菌と人間の細胞膜の違いを利用しています。人間の細胞膜の主成分はコレステロールです。真菌はエルゴステロールです。
しかし生合成の順番はほとんど同じなので、コレステロール生合成のゴロの「あぁHなメスラッコ」を流用して覚えられます。真菌の場合はエルゴステロールなので「ラッコ」のコ(コレステロール)がエルゴステロールになります。

「あぁHなメスラッコ」のス→ラの部分(スクアレン→ラノステロール)を阻害するのがテルビナフィン、ブテナフィンです。語尾に「~フィン」が付きます。 スクアレン→スクワット→足ひれ(フィン)で連想ゲームで思い出してみましょう。

細胞膜合成阻害薬 抗真菌薬 作用機序

ラノステロール→エルゴステロールで使う酵素がC14脱メチル化酵素です。ここを阻害するのがアゾール系です。イトラコナゾールやケトコナゾールがあります。語尾は「~ァゾール」です。ラぁノステロールで覚えましょう。

抗真菌薬 アゾール系 作用機序

出来上がったエルゴステロールと結合して膜機能を障害するのがナイスタチン、アムホテリシンです。

エルゴステロール 抗真菌薬

ゴロは「ゴスロリ、ナイスアホ」で覚えましょう。

細胞合成阻害

細胞壁合成阻害薬はミカファンギンだけです。

核に効く薬

核酸合成阻害をするのがフルシトシン、細胞分裂合成阻害をするのがグリセオフルビンです。
フルシトシンは真菌細胞内で脱アミノ化されて抗がん剤と同じフルオロウラシルになって効果を発揮します。

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