リウマチの薬理 最初はDMARDs、だめなら生物学的製剤

   

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リウマチの薬物治療

リウマチの薬物治療で使われる薬は

  • DMARD
  • 生物学的製剤
  • 副腎皮質ホルモン
  • NSAIDS

の4種類です。

 

DMARDsを早期から使用し、鎮痛などにNSAIDSや副腎皮質ホルモンを補助的に使用していきます。

DMARDsにより効果が得られない場合は生物学的製剤を使用します。

 

DMARDs

DMARDsは自己抗体の産生を抑制することで免疫複合体を減少させます。

前述しましたが、リウマチ治療において早期に使用する第一選択薬です。

DMARDsの特徴は

  1. 遅効性
  2. 個人差が大きい
  3. エスケープ減少

です。

 

多くの抗リウマチ薬は遅効性で効果が現れるのに2~3ヶ月かかります。最低でも3ヶ月は継続する必要があります。

薬効の個人差も大きいです。ある薬剤がある患者に有効でも他の症例の場合には無効ということがよくあります。

3番目のエスケープ現象は、ある薬剤が有効で治療を変更せずに継続しているのにも関わらず、リウマチの活動性が亢進し、効きづらくなってくる現象です。

 

一口にDMARSと言ってもいくつか種類があります。

  • 金製剤
  • SH含有製剤
  • 免疫抑制剤
  • その他

 

金製剤

金製剤には

  • 金チオリンゴ酸Na
  • オーラノフィン

があります。

両方とも名前の中にがはいっているのでわかりやすいと思います。

(オー→おう→Au(金))

金チオリンゴ酸Na

金チオリンゴ酸NaはAu部分が複数のSH酵素を阻害することでマクロファージや好中球を抑制します。

キレート剤のD-ペニシラミンなどと併用すると血液障害を起こすので禁忌です。

 

オーラノフィン

異常な免疫反応を是正することで薬効を示すとされます。

酸性のNSAIDsが無効のときに使用する寛解導入剤という位置づけです。

 

SH含有製剤

D-ペニシラミンブシラミンが該当します。両方とも語尾に「シラミン」が付きます。

2つの薬剤の違いはSH基の数なので覚えましょう。

D-ペニシラミン→1個

ブシラミン→2個です。

このSH基が免疫複合体やリウマトイド因子のジスルフィド結合(-S-S-)に作用して開裂させることで薬効を発揮します。

 

D-ペニシラミンにはキレート作用がありウィルソン病(銅の沈着が主徴)にも有効です。水銀や鉛中毒にも使用されます。

 

免疫抑制薬

メトトレキサートレフルミドがあります。

メトトレキサート

 ジヒドロ葉酸還元酵素(ジヒドロ葉酸レダクターゼ)を阻害することでテトラヒドロ葉酸(活性型、還元型)の合成を阻害し、DNAの合成を阻害します。

副作用には間質性肺炎や免疫抑制があります。

メトトレキサートの毒性の軽減目的でホリナートや葉酸が使われます。ホリナートはジヒドロ還元酵素に関与せず、正常な細胞に取り込まれて活性型葉酸となり核酸合成を救援する働きがあります。この作用によりメトトレキサートの毒性を軽減します。

 

メトトレキサートは他に投与法も特徴的なので覚えおきましょう。

まず投与量ですが、白血病に使用されるよりも少量で使うことお押さえておきましょう。

投与方法のポイントは「5日間以上の休薬」がポイントです。

投与サイクルは1週間と考えて必ず5日間以上の休薬期間を設けます。1週間の最高投与量は12mgでこの範囲内で1~3回に分割して投与を行います。

例えば1週間の総投与量を6mgとします。3回分割する場合には12時間の間隔を開けて2mg/回を3回投与します。2日目に投与が終了するので3日目から休薬期間を設けます。

一方、2回分割投与では12時間ごとに3mg/回を2回投与します。1日目で投与は終了するので2日目から休薬期間を設けます。

 

レフルミド

レフルミドはプロドラッグです。

活性代謝物がジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼというピリミジン合成に関与する酵素を阻害します。

 

その他

アクリタット

サプレッサーT細胞分化誘導することで免疫異常を正常化します。

 

サラゾスルファピリジン

 サラゾスルファピリジンは潰瘍性大腸炎にも使用されますがその場合に薬効を示すのは代謝物である5-アミノサリチル酸です。

リウマチの場合にはサラゾスルファピリジン自身が薬効を示します。

機序は免疫細胞からのIL-1、2、6の遊離抑制やPGやLTなどの産生抑制により抗炎症作用を示します。

副作用に胃腸障害があるので腸溶錠を使用することで対策します。

 

イグラチモド

イグラチモドのポイントはブルーレターが出ていることです。ワルファリンとの併用により重篤な出血の危険があるとされています。

作用機序は、Bリンパ球に直接作用し、IgGやIgMなどの免疫グリブリンの産生抑制やマクロファージや単球に作用してILやTNFαなどの炎症性サイトカインの産生抑制により抗リウマチ作用を示します。

 

生物学的製剤

インフリキシマブ

インフリキシマブは抗ヒトTNF- αモノクローナル抗体です。キシマブなのでキメラ型モノクローナル抗体です。TNF-αに結合することで中和作用を示します。

インフリキシマブ投与時にはメトトレキサートとの併用が必須です。

効果の増強と中和抗体の産生を抑制するためです。

 

アダリムマブ

アダリムマブは完全ヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体です。

Adalimumab なのでヒト抗体です。

インフリキシマブと違いメトトレキサートとの併用は必須ではありません。

 

エタネルセプト

完全ヒト型可溶性TNF-α/LT-α受容体製剤です。

おとりとして働きTNF-αやLT-αを補足することで受容体と結合するのを阻害します。

 

トシリズマブ

ヒト化抗体ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体です。

tocilizumab なのでヒト化抗体です。

IL-6受容体に結合することでIL-6の活性を抑制します。

覚え方は

10(ト)-4(シ)=6(IL-6 )です。

 

アバタセプト

アバタセプトは抗原提示細胞表面にあるCD80/CD86に結合しCD28を介するシグナルを阻害します。

覚え方は

ハローニーハオです。

ハロー:CD80/86

ニーハオ:CD28

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