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催眠薬の基本はベンゾジアゼピン(BZ)系で学べ
催眠薬を勉強する時、ベースになる薬がベンゾジアゼピン(BZ)系です。BZ系の作用機序や副作用と比べて違うところを見ていくことで、他系統の薬の特徴がわかります。
BZ系の作用機序
結論から言うと、
BZ系は脳を抑制するGABAA受容体を強化し、脳を抑制→睡眠を促します。
BZ系薬の特徴
薬の特徴
REM睡眠の抑制少ないため、熟睡感がある睡眠ができます。自然睡眠に近いです。
作用時間別での分類
- 長時間型
フルラゼパムはフルマラソンは長い!で覚えます。 - 中時間、短時間
ニトラゼパム、エスタゾラム、エチゾラムですが中か短かはあまり問われません。 - 超短時間型
以前に事件もあったので出やすいです!「とりあえず」のトリアゾラムです!すぐ効きます。
副作用
長時間型と短時間型で、出やすい副作用が変わります。
長時間型
効き目が長いため次の日へ持ち越し効果があります。
症状としては、眠気・運動失調・行動力低下などです。
短時間型
・一過性健忘症
薬を飲んだ後の記憶がなくなる症状です。(二日酔いで記憶が飛ぶようなイメージ。)
・連用で耐性がつく
・連用中止で反跳性不眠(飲む前よりも悪くなる)
併用禁忌
- 筋弛緩作用のため、重症筋無力症患者にはダメ
- 抗コリン作用のため、急性狭角緑内障患者にはダメ
中毒時の処置
中毒時、脳の活動が抑制されて呼吸が止まってしまいます。
BZ系薬にはBZ受容体の拮抗薬があります。それがフルマゼニルです。
ここまでがBZ系薬の特徴でした。
これを踏まえて、BZ系以外の薬を見ていきましょう。
バルビツール酸系
薬は、原則、語尾が「~ビタール」がで
例外は、チアミナールとチオペンタールです。
機序
ほとんどBZ系と同じです。
BZ受容体ではなく、バルビツール酸受容体にくっつくだけの違いです。
問題点
- 依存性が強い
- 耐性ができやすい
- 熟睡感がない(REM睡眠の抑制)
中毒時の処置
中毒で呼吸が止まってしまった時は、
BZ系と違い、中枢系呼吸興奮薬のジモルホラミンを使います。
BZ系にはBZ受容体拮抗薬のフルマゼニルがあったのですが、バルビツール酸系には無いためジモルホラミンを使います。
ゴロ紹介
非ベンゾジアゼピン系
ここは比較的新しい薬です。
BZ系と同じく、BZ受容体に作用する催眠薬とまったく違う機序の薬があります。