腎・泌尿器系疾患

ネフローゼ症候群を分かりやすく解説【薬剤師国家試験】

ネフローゼ症候群のマインドマップ 薬 一覧

 

 

ネフローゼ症候群て、一体どんな状態??

 

そんな悩みをこの記事では解決します。

 

ネフローゼ症候群は
「タンパクが出る」からスタートする一連の流れです。

今回はこの一連の流れを解説します。

ネフローゼ症候群は国家試験でも頻出です。
得点源にしちゃいましょう!!

 

腎臓の機能の理解が曖昧な方はこちらで確認してみてください。

 

ネフローゼ症候群は尿蛋白から始まる一連の症状

ネフローゼのアニメーション

ネフローゼ症候群は

蛋白が出ているという症状です。

 

もう少し具体的に言えば、

タンパクが排出され代謝のバランスが崩れて起こる一連の病態です。

 

結果

  • 高尿蛋白
  • 低アルブミン血症
  • 浮腫
  • 高コレステロール血症

がおきます。

 

ネフローゼ症候群の機序

全ては尿タンパクから自動的に進んで行きます。

ネフローゼ症候群 機序 病態 薬剤師国家試験 低アルブミン血症 微小変化型 ステロイド 浮腫 機序

まず糸球体に炎症が起きると糸球体が障害され

 

  • 高タンパク尿

    糸球体からタンパクが漏れ出る

  • 低タンパク血症

    血中からタンパク質が尿に漏れるため、血中のタンパクは減少。低たんぱく血症が生じる

  • 浮腫

    血漿中のタンパク濃度が下がると浸透圧が下がる。血管外に水分が逃げるのでむくむ

  • 脂質異常症

    血中のタンパク質を増やそうと肝臓が頑張る。LDLやVLDLの合成が進んで高コレステロール血症。血液凝固因子も合成されるので血液凝固能UP

 

流れに沿って覚えてしまえば難しくはなさそうですね。

 

診断基準

ネフローゼ症候群 診断

ネフローゼ症候群の診断ですが

タンパク尿:3.5g /日以上

低Alb血症:3.0g/dl以下

この2つが必須条件です。

浮腫や脂質異常症は必須ではありませんが重要な所見となります。

 

微小変化型ネフローゼ症候群

 

 ネフローゼ症候群を呈する疾患の一つです。
国家試験でかなり頻出なので必ず抑えましょう。

 

微小変化型は、小児ネフローゼの大半(約80%)を占めます。

形態学的な変化が少なく、一般的には治りやすいとされています。

 

治療薬はステロイド

 治療薬はステロイドです。

頻回再発例やステロイド抵抗性では免疫抑制薬(シクロスポリン、シクロホスファミド、ミゾリビンなど)を併用します。

顔面や下腿に急激な浮腫がでるので対処療法で利尿剤が使われます。

 

まとめ

ポイント

尿タンパクから始まる一連の症候

診断には蛋白尿3.5g /日以上、低Alb血症:3.0g/dl以下が必須

治療にはステロイド

流れに沿って理解すればむずかしくないですよ。

ネフローゼ症候群は急性糸球体腎炎や、IgA腎症などの糸球体疾患で見られます。

ネフローゼ症候群を理解したら、関連する疾患も一緒に理解しましょう!!

 

 

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