腎・泌尿器系疾患

尿路結石の病態と治療を簡単に解説【薬剤師国家試験はこれでOK】

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尿路結石の病態と治療を簡単に解説

尿路結石は腎臓から尿道(尿路)に結石ができる疾患です。

結石ができる部位と結石の種類により分類することができます。
結石ができる部位により

腎、尿管:上部尿路結石

膀胱、尿道:下部尿路結石

と分類することができます。

上部尿路結石のほうが頻度が高いです。

症状は疼痛(疝痛発作)と血尿があります。

結石が尿流の閉塞と腎盂内圧を上げることにより腰背部から側腹部に激痛を生じます。

結石が落下することで痛みは消失します。

結石の種類による分類

尿路結石には種類があり

シュウ酸カルシウム結石

リン酸マグネシウムアンモニウム結石

尿酸結石

と分類できます。

シュウ酸カルシウム結石

尿路結石の中で最も多いのがシュウ酸カルシウム結石です。

リン酸Ca結石と合わせて全体の80%程をしめます。

金属であるCaを含むためX線非透過(X線にうつる)になります。

予防にはCaが有効です。
Caはシュウ酸の消化管吸収を抑制するためです。

サイアザイド系(チアジド系)利尿薬はCaの再吸収を促進するので有効です。

また他にも、Mg製剤も尿中で可溶性の複合体を作ることで結石の予防になります。

 

リン酸Mgアンモニウム結石

 ウレアーゼ活性のある菌(プロテウス菌)に感染後、尿がアルカリ化します。

尿がアルカリ化することで結石の溶解度が低下するため結石が析出します。

 

尿酸結石

 尿酸結石は高尿酸血症に続発します。尿酸結石は酸性尿に溶解しにくいので、尿をアルカリ性にすることが予防となります。

また、尿酸結石は金属を含まないのでX線透過石(レントゲンに写らない)です。

 

検査

  • 超音波検査
  • CT検査
  • レントゲン検査

が行われます。

 

治療

尿路結石は、小さい場合には自然落下するので、水分の負荷や運動により落下を促進させます。

尿酸結石の場合には尿アルカリ化薬である炭酸水素ナトリウムやクエン酸K、クエン酸Na含有製剤を溶解性を上げる目的で予防的に使用します。

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