急性糸球体腎炎:3型アレルギーがキーワード

      2019/11/02

急性糸球体腎炎 マインドマップ 薬学 薬

勉強のポイント

糸球体腎炎は急性と慢性に分けられます。

病態のキーワードは3型アレルギーです。生物の免疫の分野と絡めて理解しましょう。

後は検査値と治療のところをマインドマップで整理しながら覚えましょう。

薬は他の腎臓の病態で使う薬と似ているので、感染症に対する薬をよく整理しましょう。

急性糸球体腎炎とは??

急性糸球体腎炎 原因 A群β溶血性連鎖球菌

 急性糸球体腎炎は治りやすいとされています。

自然治癒することもよくあります。

小児で発症しやすいのも特徴です。

原因はA群β溶血性連鎖球菌による上気道感染です。

扁桃腺炎などの先行感染があった後に症状が出ます。

 

症状として腎機能低下と蛋白尿が出るのはわかるかと思います。

急性糸球体腎炎の3大特徴として

  • 血尿
  • 浮腫
  • 高血圧

は必ず知っておきましょう。

 

これらの症状の理由は糸球体腎炎のポイントの3型アレルギー反です。

糸球体腎炎 3型アレルギー 免疫複合体

 

まず腎臓は正常な場合、タンパク質や赤血球をサイズと荷電(チャージ)により濾過しないようになっています。

 

感染すると3型アレルギー反応を起こし免疫複合体を形成します。

免疫複合体は基底膜に沈着し、補体による基底膜の損傷が生じます。

すると糸球体の網目のような構造が破壊されタンパク質や赤血球などが透過できるようになります。

糸球体濾過量自体も、糸球体が炎症でろ過しにくくなります。

その結果腎機能の低下に伴う3大症状も生じます。

 

検査値は??

糸球体腎炎 検査

急性糸球体腎炎になると

  • ASO(抗ストレプトキナーゼ)
  • ASK(抗ストレプトリジンO)

2つの抗体値が上昇します。

ASOは溶連菌が産生する毒素に対する抗体。

ASKは酵素ストレプトキナーゼの抗体です。

また、基底膜を障害するのに補体の活性化が必要だったはずなので、補体が消費されてと考えて

血清補体価も低下します。

 

治療は??

糸球体腎炎 治療 薬 一覧

食事

治療の基本は食事からです。

  • 低たんぱく
  • 低塩食
  • 高カロリー食

が基本の基本です。

タンパクが多いと分解されたときに尿素がたくさんできます。

尿素を排出するのは腎臓なので負担が大きくなってしまいます。また尿素が多いと検査値のBUNも上昇します。

腎臓の負担軽減とBUNの減少目的で低たんぱく食がにします。

 

低塩食は、浮腫、高血圧の抑制です。

 

高カロリー食にするのは、エネルギー不足になると体の筋肉などの組織を分解してエネルギーを作り出そうとするからです。

薬物治療

浮腫、感染症、高血圧に対して治療を行います。

 

感染症

そもそもの原因である感染症に対しては、

  • ペニシリン系(アモキシシリン)
  • セフェム系
  • ニューキノロン系

を使用します。

特にアモキシシリンは溶連菌によく使われます。子供は溶連菌が原因でよく風邪を引きますが、たいていアモキシシリンが処方されます。

またニューキノロン系も使用されます。

感染は糸球体で起きているんだ!!

ということで腎に以降する必要があります。ニューキノロン系は腎排泄型の薬剤なので移行性が良いです。

私は以前、膀胱炎になったことがあったのですがその時はやはりレボフロキサシンでした。

尿路系の感染にはニューキノロン系は頼りになります。

高血圧

腎臓関連における浮腫に対してはまず

フロセミドです。

腎不全やネフローゼでもまとめましたがフロセミドです。

 

 

高血圧にはCaブロッカーのアムロジピンやACE/ARBが使用されます。

特にACE/ARBは腎保護作用があります。

どう言うことかというと、糸球体の出口の血管に輸出細動脈というものがあります。

これを拡張することで糸球体の内圧を下げます。これにより蛋白尿を抑制することができます。

腎保護作用をもつACE/ARBですが、ACEは腎排泄型なので腎機能が低下したときには投与量に注意が必要です。

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