脳出血:脳内出血 VS くも膜下出血

      2019/11/14

脳出血、くも膜下出血のマインドマップ 薬剤師国家試験

脳出血の種類と違い

脳出血には2種類あります

  • 脳内出血:脳内の出血←高血圧が原因
  • くも膜下出血:脳と頭蓋骨の間で出血←動脈瘤が原因
    (*厳密にはくも膜と軟膜の間)

原因が違うので、治療も違います!比較して覚えましょう。
くも膜下出血は動脈瘤の手術がメイン、脳内出血は薬物治療がメインです。

脳内出血

原因は高血圧

脳細胞へ栄養や酸素を送るための細い血管が高血圧により破れ出血します。
血圧が高い日中に起こりやすいです。

動脈瘤があることはまれです。

診断はCTが有効

脳出血の有無や広がりを調べます。
出血はCTで白く見えるので、脳内出血・くも膜下出血ともにCTで明瞭に判断できます。

症状と出血場所

脳の深いところで出血が起きることが多いです。

  • 一番多いのは被殻(レンズ核)
  • ついで視床

脳内出血の症状は 片麻痺 共同偏視 意識障害 脳浮腫 めまい

治療:薬物治療がメイン

治療は頭蓋内圧を下げる薬物治療がメインです。
まず脳圧降下剤の投与と呼吸や循環を助ける内科的治療を行います。

効果が十分得られない場合に外科手術を考えます。

薬物治療

とにかく、高血圧が問題なので、Ca²⁺ブロッカーやARBなどを使って血圧を下げます。

脳浮腫に対しては、浸透圧を利用して血管外の水分を回収します。
濃グリセリン、果糖注射液、マンニトール20%液などで血管内の浸透圧を高めます。

また、脳出血が発症した後、消化性潰瘍が起きることが多いためPPIなど胃酸分泌抑制薬を使います。
脳内圧が上がると、迷走神経が刺激され、胃酸分泌が多くなると言われています。(クッシング現象)

くも膜下出血

原因は動脈瘤

くも膜下出血は、脳動脈瘤という脳の動脈にできたコブが破れて起こる病気です。

この動脈瘤ができやすい部位は、ウィリス動脈輪の前側です。

危険因子は、喫煙、大量飲酒(1週間に150g以上のアルコール)、高血圧、家族歴などです。

診断はCTが有効

発症後24時間以内だと、CTで9割以上はくも膜下出血の診断が付きます。

再出血防止のため、動脈瘤を見つけて手術します。

症状

  • 激しい頭痛
    脳は脳細胞自体が痛みを感じるのではありません。
    硬膜への刺激によって痛み
    を感じています。
    くも膜下出血の場合、そこが内側から押されるので、バットで殴られたような激しい頭痛が起きます。
  • 嘔吐
    嘔吐中枢が圧迫・刺激され吐き気が出ます。
  • 意識障害
  • 血管攣縮(スパズム)
    髄液に入った血液が脳血管を刺激して攣縮させ、詰まり、脳梗塞が起こりやすくなります。

治療:まず手術→補助で薬

CTで動脈瘤を見つけた後、まず出血を止める手術をします。
破れた動脈瘤をクリッピング術やコイリングで塞ぎます。

血圧が高いと再出血のリスクが上がるので、降圧薬を使います。

また、手術後2,3週間は、髄液に入り込んだ血液が脳血管の攣縮→脳梗塞を起こすことがあるのでオザグレルを静注します。

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